芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想

読書感想

「猿の手」W・W・ジェイコムズ著 読書感想

「猿の手」W・W・ジェイコブズ著 (原題「The Monkey’s Paw」) この作品は、古いおとぎ話をモチーフにした非常に短い短編で、1902年に発表されました。1000年以上も時が経っていますが、ホラー …

「つぎの著者につづく」円城塔著(文藝春秋)読書感想

「つぎの著者につづく」  円城塔著 (「オブ・ザ・ベースボール」  〔文藝春秋〕に収録)     2007年。「オブ・ザ・ベースボール」(→読書感想はこちら)で文學界新人賞をとった年の11月に、『文學 …

「道化師の蝶」円城塔著(第146回芥川賞受賞作)読書感想

「道化師の蝶」円城塔著 (第146回芥川賞受賞作) ”旅の間にしか読めない本があるとよい”。そんな「わたし」の着想を、たまたま飛行機の中で出会ったA・A・エイブラムス氏が本にして『飛行機の中で読むに限る』をヒットさせ、そ …

「オブ・ザ・ベースボール」円城塔(著)(第104回文學界新人賞受賞作)読書感想

  「オブ・ザ・ベースボール」   円城塔(著)  (文藝春秋)   (第104回文學界新人賞受賞作)     現在は自らが選考委員もしている文學界新人賞を受賞したこの作品が、円城塔さんのデ …

「蹴りたい背中」綿矢りさ著(第130回芥川賞受賞作)読書感想

「蹴りたい背中」 綿矢りさ著 (第130回芥川賞受賞作)     当時19歳。史上最年少で芥川賞を受賞(金原ひとみ「蛇にピアス」と共にダブル受賞)して、かなり話題になりました。「インストール」( →読 …

「後悔さきにたたず」野水陽介著(第53回群像新人文学賞受賞作)読書感想

「後悔さきにたたず」野水陽介著 (第53回群像新人文学賞受賞作)     一浪して大学に入り、三年時に留年したために25歳で大学を卒業しようとしている主人公のサクライは、大学生活のほとんどをコンビニの …

「インストール」綿矢りさ著(第38回文藝賞受賞作)読書感想

「インストール」綿矢りさ著 (第38回文藝賞受賞作)     現在では文学界新人賞の選考委員を担われるようになった綿矢りささんの、デビュー作であり、ベストセラーになった作品です。  自称変わり者。けれ …

「ある日の結婚」淺川継太著(講談社)読書感想

「ある日の結婚」  淺川継太著(講談社)     (ネタバレアリ注意) 主人公の「ぼく」は、毎朝出勤途中で必ず遭遇する女性に、偶然以上の強い結びつきを覚える。毎朝会うことが本当に偶然ではなく特別な結び …

「さようなら、オレンジ」岩城けい(第29回太宰治賞、第8回大江健三郎賞 受賞作品)読書感想

「さようなら、オレンジ」  岩城けい著(ちくま文庫) (第29回太宰治賞、第8回大江健三郎賞 受賞作品)     「さよなら」ではなく、「さようなら」が正しい日本語なのだな、と思うところから、もうこの …

「亜美ちゃんは美人」綿矢りさ著(文藝春秋出版「かわいそうだね?」に収録)読書感想

「亜美ちゃんは美人」 綿矢りさ著 (文藝春秋出版「かわいそうだね?」に収録)     さかきちゃんの高校時代からの親友亜美ちゃんは、誰もが認める美人で、周囲からはその容姿ゆえに特別な存在として扱われて …

「かわいそうだね?」綿矢りさ著(文藝春秋)読書感想

「かわいそうだね?」 綿矢りさ著(文藝春秋)       百貨店の洋服売り場で現場のチーフとして働く主人公の「私」は、しっかり者で周りから頼られる存在であるが、窮地に陥ったならば男に頼りたい …

「勝手にふるえてろ」綿矢りさ著(文藝春秋)読書感想

「勝手にふるえてろ」綿矢りさ著 (文藝春秋)     経理課で働く20代会社員(女性)である「私」には、二人の男がいて、一人は中学生のころから片思いをしている「イチ」で、もう一人は、同じ会社の営業課で …

「乳と卵」川上未映子著(第138回芥川賞受賞作)読書感想

「乳と卵」川上未映子著 (第138回芥川賞受賞作)     東京で一人暮らしをしている主人公「わたし」の元へ、豊胸手術をすることを考えている姉の巻子と、その娘の緑子が泊まりにやってくる。間もなく生理が …

「シェア」加藤秀行著 (文藝春秋) 読書感想

「シェア」加藤秀行著  (文藝春秋) 加藤秀行さんは、「サバイブ」で第120回文學界新人賞を受賞されていて、文藝春秋から発行されている「シェア」には、この「サバイブ」も収録されています。本作品「シェア」は、第154回芥川 …

円城塔著 烏有此譚 読書感想

烏有此譚(円城塔著) (講談社) (第32回野間文芸新人賞受賞作)       物語は奇妙でしかも難解です。 「烏(いずくん)ぞ烏有(うゆう)に帰さんや」……”どうしてこんな話があるだろうか …

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