芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想

読書感想

「公園」萩世いをら(著)(第43回文藝賞受賞作)読書感想

「公園」  萩世いをら(著) (43回文藝賞受賞作) (河出書房新社)     物語りは、公園からはじまる。 よく分からないが、大勢のヤンキーらしき団体に、ひたすら殴られ続けている二人の男がいて、また …

「きみは赤ちゃん」川上未映子著(文藝春秋)読書感想

「きみは赤ちゃん」  川上未映子著(文藝春秋)       文學界新人賞及び新潮新人賞の選考委員である川上未映子さんが、自身の出産におよんでの出来事を記した体験記です。 「出産編 できたら、 …

「昨夜のカレー、明日のパン」木皿泉著(河出文庫)読書感想

「昨夜のカレー、明日のパン」 木皿泉著(河出文庫)       木皿泉というのは、和泉努さんと妻鹿年季子さんという夫婦作家(脚本家)です。 二人で一つのペンネームを持つ作家と言えば、『犬はい …

「嫌われ松子の一生」山田宗樹著(幻冬舎)読書感想

「嫌われ松子の一生」  山田宗樹著 (幻冬舎)   他殺死体で発見された伯母(川尻松子)の遺品整理を父親に頼まれた甥(川尻笙)は、松子が最後に過ごしたアパートに、恋人の明日香を連れて出向く。 松子のことは、これ …

文学新人賞をぜひとってみたい!!純文学系新人賞を過去受賞作から研究してみました その6

こんにちは『tori研』です。 今回は第6回目となります。前回から引き続き、群像新人文学賞の研究(後半)にまいります。 (→前半はこちら) 後半は、第54回~第59回(2011年~2016年)の、群像新人文学賞をまとめて …

文学新人賞をぜひとってみたい!!純文学系新人賞を過去受賞作から研究してみました その5

こんにちは久々の『tori研』です。 今回は第5回目となりますが、そろそろ時期的にも差し迫ってきましたので、群像新人文学賞(締め切りは10月31日です!!)を研究してみたいと思います。 これまでの経緯と同じように、過去の …

「カメレオン狂のための戦争学習帳」丸岡大介著(第52回群像新人文学賞受賞作)読書感想

「カメレオン狂のための戦争学習帳」  丸岡大介著 (第52回群像新人文学賞受賞作) (講談社)     未成年者に対するわいせつ行為など、近年、教員による不祥事が目立つようになった。 教育を現場から改 …

「子守唄しか聞こえない」松尾依子著(第51回群像新人文学賞受賞作)読書感想

「子守唄しか聞こえない」 松尾依子著 (第51回群像新人文学賞受賞作) (講談社)     三方を山に囲まれ、残りの一方は海に面しているという田舎町で、閉塞感と退屈さの中で暮らす女子高校生(「私」=「 …

「憂鬱なハスビーン」朝比奈 あすか 著(第49回群像新人文学賞受賞作)読書感想

「憂鬱なハスビーン」  朝比奈 あすか 著 (第49回群像新人文学賞受賞作)     (講談社文庫)     東大卒で有名企業に就職、というエリートコースの道を歩いていたはずの主人公「私」。 今は結婚 …

「無限のしもべ」木下古栗(著)(第49回群像新人文学賞受賞作)読書感想

「無限のしもべ」  木下古栗(著) (第49回群像新人文学賞受賞作) (群像2006年6月号掲載)   主人公「稔」は、脳裏に強烈な紫の光を感じて目覚める。 早く目覚めすぎ、せっかくの休日なのに、と思いながらも …

「犬身」松浦理英子(著)(朝日新聞社)読書感想

「犬身」  松浦理英子(著) (朝日新聞社)     犬が好き、というより、犬そのものになりたい。という願望を持ちながら生きてきた主人公「房恵」。 彼女は「犬の眼」というローカル雑誌を大学時代からの友 …

「だだだな町、ぐぐぐなおれ」広小路尚祈著(第50回群像新人文学賞 小説優秀作)読書感想

「だだだな町、ぐぐぐなおれ」  広小路尚祈著 (第50回群像新人文学賞 小説優秀作) (『群像』2007年6月号掲載)   退屈な田舎町(『だだだ』な感じ)に生まれ育ち、そのあまりにも平和で豊かで中途半端に恵ま …

「アサッテの人」諏訪哲史(著)(第50回群像新人文学賞・第137回芥川賞 受賞作)読書感想

「アサッテの人」 諏訪哲史(著) (第50回群像新人文学賞/  第137回芥川賞 受賞作)     群像新人文学賞と芥川賞という大きな賞をデビュー作で同時受賞するというのは、村上龍以来の快挙で、普通の …

「リップヴァンウィンクルの花嫁」岩井俊二著(文藝春秋)読書感想

「リップヴァンウィンクルの花嫁」 岩井俊二著 (文藝春秋)   これまで、純文学系の作家による作品や文学新人賞の受賞作品を主に読んできましたが、少し気分転換も込めて、映画監督の書かれた作品である本作品に、注目し …

「苦役列車」西村賢太著(第144回芥川賞受賞作)読書感想

「苦役列車」 西村賢太著 (第144回芥川賞受賞作)     芥川賞受賞の挨拶で、「そろそろ風俗に行こうと思っていた」などと言ってその個性を披露してみせた西村賢太ですが、その様子が本作品の主人公にも重 …

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