芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想
読書感想

気になる作品、著名人

『i(アイ)』西加奈子著(2017年度本屋大賞ノミネート作品)読書感想

『i(アイ)』 西加奈子著 (ポプラ社) (2017年度本屋大賞ノミネート作品) 「この世界にアイは存在しません。」 高校に入学して初めての授業で、数学教師が言い放った一言に、アイは衝撃を受ける。 ただの虚数の話だったの …

『俺俺』星野智幸著(第5回大江健三郎賞受賞作品)読書感想

『俺俺』 星野智幸著 (第5回大江健三郎賞受賞作品) (新潮社) ある日、俺(永田均)は、マクドナルドの店内で隣り合って座った男の携帯電話を、盗むつもりもなく盗んで自宅に持ち帰ってしまった。 携帯電話の持ち主(大樹)の母 …

『春の庭』柴崎友香(著)(第151回芥川賞受賞作)読書感想

『春の庭』 柴崎友香(著) (第151回芥川賞受賞作)    築31年で、近々取り壊しが決まったアパート(「ビューパレス サエキⅢ」)に、太郎が引っ越してきたのは、三年前だった。 住人たちの多くが既に出て行って …

「寝相」滝口悠生著(新潮社)読書感想

「寝相」滝口悠生著 (新潮社)     竹春と孫のなつめは、今年の正月から二人で暮らしはじめた。 竹春は昔から家族をかえりみずに好き勝手生きてきたので、妻の柿江(なつめの祖母)は家を出て行き、娘の弥生 …

「わたしの小春日和」滝口悠生著 読書感想

「わたしの小春日和」  滝口悠生著  (『寝相』新潮社 に収録 )    現在無職の「私」(行夫)は、仕事を見つけるどころか、その探し方すらよく分からなくなった。 思いついたのは、知っている番号ならどこでも電話 …

「工場」小山田浩子(著)(第42回新潮新人賞受賞作)読書感想

「工場」(新潮社) 小山田浩子(著) (第42回新潮新人賞受賞作)   牛山佳子は、何度も転職を繰り返した後、巨大な工場に就職が決まった。 工場は昔から土地にあって、子供の頃からよく知っているし、そこの製品も使 …

「あひる」今村夏子著(書肆侃侃房)読書感想

「あひる」 今村夏子著(書肆侃侃房) (第155回芥川賞候補作)   主人公の「わたし」が両親と暮らす実家で、「のりたま」という名前のあひるを飼うようになった。のりたまは、父親の元同僚が飼っていたあひるで、事情 …

「東京宝石箱」中山咲著(『文藝』2014年冬号 掲載)読書感想

「東京宝石箱」   中山咲著 (『文藝』2014年冬号 掲載)   短大を卒業した主人公「私」は地元で就職していたが、友達に東京の仕事(貿易事務)を紹介され、母親の反対を押し切って、上京。 東京と言っても、不動 …

「穴」三並夏著 読書感想

「穴」  三並夏 著 (『文藝』2010年冬号掲載)   高校を卒業すると同時に就職した主人公の「わたし」は、高校時代の親友(すみれ)と久々に会う。 高校時代は、双子みたいに似ていた二人だったが、女子大生になっ …

「死の花嫁」佐藤亜有子著 読書感想

「死の花嫁」  佐藤亜有子著  (『文藝』2010年冬号に掲載)   『ボディ・レンタル』で、第33回文藝賞優秀作を受賞し、2013年に薬物による中毒で急逝された、佐藤亜有子さんの作品です。 第117回芥川賞候 …

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