『尿道カテーテルをつけたまま
詩が書けるか?』
四元康祐(著)
(『群像』2018年4月号に掲載)
『群像』2018年2月号に掲載された、『奥の細道・前立腺』の続きみたいです。
ドイツ在住の語り手に前立腺の癌が見つかるという話だったのですが、今回は手術(無事成功)して、その後の経過を描いたもの。
病状は回復に向かっているものの、どこかで死を意識した哀愁にも似た静寂があり、それでいて脱力したユーモアに満ちている感じ。
詩と散文が混ざり合った、不思議な手触りのする読み心地です。
下ネタをこれだけ前面にしても、決して下品ではない作品というものに、はじめて出逢った気がします。
まだまだ続きが読みたい気がします。