芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想
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『いまから帰ります』天童荒太(著) 読書感想

『いまから帰ります』 天童荒太(著)  (『新潮』2020年2月号に掲載) 被災地で除染作業のアルバイトをする映画監督志望の青年の視点で描かれた人間ドラマ。 現場での作業風景や、そこで働く人々の背景にあるものがリアルに描 …

『花子と桃子』小山内恵美子(著)読書感想

『花子と桃子』 小山内恵美子(著) (『すばる』2020年2月号に掲載) アパレル系のセレクトショップで働く二人の女の愛憎劇といったところ。 服を扱う仕事(販売)をして生きている女性の視点で描かれていて、服と体(裸)と女 …

『アウア・エイジ(Our Age)岡本学(著)読書感想

『アウア・エイジ(Our Age)  岡本学(著)  (『群像』2020年2月号に掲載) 大学時代、映写技師のアルバイトとして映画館で働いていた語り手(「私」)が、20年の時を経て、当時心を寄せていた女性(ミスミ)との思 …

『掃除婦のための手引き書』ルシア・ベルリン(著)/岸本佐知子(訳) 読書感想

『掃除婦のための手引き書』  ルシア・ベルリン(著)  岸本佐知子(訳)  (講談社)   短篇の作品集です。言葉のチョイスやテンポが面白く、才気を感じました。 実人生を投影した作品が多いようで、表題作である『 …

『なにかが首のまわりに』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(著)/くぼたのぞみ(訳) 読書感想

『なにかが首のまわりに』 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(著) くぼたのぞみ(訳)  (河出文庫) 1977年にナイジェリア南部のエヌグに生まれたイボ民族出身の女性作家、アディーチェの短篇集です。 アフリカで生まれ育 …

『猿を焼く』東山彰良(著) 読書感想

『猿を焼く』  東山彰良(著)  (『群像』2020年1月号に掲載) 中学3年生だった「ぼく」は、突然農業をやりたいと言い出した両親について九州の田舎町にやってきた。閉鎖的な社会の中で孤立していった「ぼく」は、ひとりの少 …

『的になった七未』今村夏子(著) 読書感想

 『的になった七未』今村夏子(著) (2020年文學界 1月号に掲載) 今村夏子さんが描く主人公は、いつもどこか孤独を抱えていて哀しい、それでいて純真無垢であるという少女のイメージがあります。 本作も、そういう少女が登 …

『ぬいぐるみとしゃべるひとはやさしい』大前粟生(著) 読書感想

『ぬいぐるみとしゃべるひとはやさしい』  大前粟生(著)   (『文藝』2019年冬号に掲載) 優しすぎて日常生活の些細な出来事の中で傷ついてしまう、大学生の七森と麦戸ちゃんの物語。 七森と麦戸ちゃんは、性別は違えどよく …

『改良』遠野遥(著)第56回文藝賞受賞作品 読書感想

 第56回文藝賞受賞作品  『改良』 遠野遥(著) 『文藝』2019年冬号に掲載) 今回の文藝賞は二作品が選ばれており、もう一作は宇佐見りんさんの『かか』です。 興味深いのは、二作品共に、暴力としての「男性像」が、形は …

『かか』宇佐見りん(著) 第56回文藝賞受賞作品 読書感想

第56回文藝賞受賞作品 『かか』 宇佐見りん(著)  (『文藝』2019年冬号に掲載) 父親が浮気して家を出た後に精神を病んでしまった母親を憎みながら同時に深く愛する娘の、心の葛藤が描かれています。 小説は、姉である語り …

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