芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想

ペンネーム

  • HOME »
  • ペンネーム

筆名(ペンネーム)を用いる理由は、

  1. 本名が平凡である。印象が薄い。

  2. 読みにくい。

  3. 本名を隠したい。勤務先に知られたくない。

  4. 本名がキライである。

などがあります。(ペンネーム由来辞典より)

著名な作家のペンネームを載せてみました。

村上春樹 風の歌を聴け (講談社文庫)ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)  海辺のカフカ 全2巻 完結セット (新潮文庫)
本名です。一見、本名らしくない本名なので、ペンネームだと思われがちですが、実は本名なのです。
三田誠広に改名を勧められたこともあるそうですが、聞かなかったみたいです。
村上龍  新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)半島を出よ 上下セット (半島を出よ)
本名が村上龍之助。芥川龍之介とは≪助≫の一字しか違わないので、かの文豪に対して恐れ多い、というので≪龍≫一文字に縮めたんだとか。
この謙虚な姿勢が、かの文豪にも届いたのかどうか、24歳の時、この筆名で書いた『限りなく透明に近いブルー』で芥川賞を受賞しました。
吉本ばなな  パイナツプリン (角川文庫)キッチン (角川文庫)TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)
バナナの花が、とても好きだから……。というダイレクトな理由だそうで、自著の「ばななの秘密」(『パイナップリン』)でも告白しています。作風もさることながら、とてもチャーミングでユニークな感覚ですね。
三島由紀夫  仮面の告白 (新潮文庫)金閣寺 (1956年)潮騒 (新潮文庫)
本名、平岡 公威(ひらおか きみたけ)。
初めて連載小説が同人誌に掲載される時に、まだ16歳だった三島を気遣って、周りの大人たちが考えた、というものだそうです。

そのことを話し合った場所が、伊豆の修善寺温泉で、来るときに乗換えた駅が「三島」だったこと。その場所から見た、富士の雪をイメージして、「三島ゆきお」。そこからさらに本人とも相談の上、『三島由紀夫』となったということらしいです。

若くして才能を見出された、天才肌の作家ならではなの逸話でしょうか。




坂口安吾  堕落論桜の森の満開の下坂口安吾 [ちくま日本文学009]
本名、坂口 炳五(さかぐち へいご)。

中学三年時、漢文の授業中に先生から言われた言葉「自己に暗いやつだから、暗五と名乗れ」に傷つき、後々も覚えていてこの名前に至ったとのこと。

無頼派として知られる坂口安吾ですが、こうした繊細な面もあるようです。

樋口一葉 にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)大つごもり・十三夜 (岩波文庫 緑 25-2)樋口一葉 小説集
 本名、樋口奈津。

達磨が、一枚の蘆の葉に乗って中国に渡った、という故事からきている。当時困窮していた事(お足が無い)と達磨には足がない、を掛けているのだ。

才能と情熱に溢れながらも、不遇の短い生涯だった一葉だが、そんな人生を筆名でシャレてみることで、不幸を笑い飛ばしてみたかったのかもしれない。

武者小路実篤 友情 (岩波文庫)愛と死 (新潮文庫)武者小路実篤全集〈第12巻〉
物凄くそれっぽい名前ですが、本名です。

藤原氏から別れた公卿の家系

小泉八雲 小泉八雲集 (新潮文庫)怪談―小泉八雲怪奇短編集 (偕成社文庫)
出生名はパトリック・ラフカディオ・ハーン。小泉八雲は、帰化名。

奥さんが小泉さんで、「八雲」というのは、来日当初、中学校の教師をしていた時に住んでいた松江の旧国名「出雲国」の枕詞「八雲立つ」に因むとされています。

「八雲たつ 出雲八重垣妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」(『古事記』より)。

太宰治 斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)晩年 (新潮文庫)走れメロス (新潮文庫)
由来は東大仏文科の教授太宰施門に発するとか、高校時代の同級生太宰友次郎からの借用とかの説があります。

当人は照れ隠しに、大宰府に起源があるなどと語っていたそうです。

阿佐田哲也   麻雀放浪記〈1〉青春篇 (文春文庫)狂人日記 (講談社文芸文庫)
本名、色川武大(いろかわたけひろ)でも、小説家として活動。

麻雀に誘われた翌朝「朝だ、徹夜」の一言が脳裏に浮かび、この筆名にしたそうです。

当時阿佐ヶ谷に住んでいたため、この字を当てたという。

笙野頼子 笙野頼子三冠小説集 (河出文庫)未闘病記――膠原病、「混合性結合組織病」の金毘羅 (河出文庫)

 

 

『文藝』2007年冬号で、野崎歓氏との対談の中で、明かしています。

野崎氏からペンネームの由来について聞かれると、津村記久子さんの「カソウスキの行方」という小説を持ち出して、そこから展開してこんな風に説明しています。

≪「何かいいことがあると何か悪いことがあるから一つわざと何かを我慢しておく」という心理があるんですよ。作家になるということは私にとってあり得ないことだったので、そのあり得ないことがもし起こるなら、何かすごく嫌なことを一つ引き受けなきゃいけないと思って。そこで「こういうペンネームがあったらドン臭くていやだな」という名前を考えたら”笙野頼子”が浮かんできて、使うようにした(上記記事より抜粋)≫

……ということ、なんだそうです。

 

PAGETOP
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.