芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想
読書感想

三島賞

『無限の玄』古谷田奈月(著)第31回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第31回三島由紀夫賞受賞作品 『無限の玄』 古谷田奈月(著) (筑摩書房)     『風下の朱(あか)』が第159回芥川賞候補作になっている、古谷田奈月さんの作品。 本作は、三島賞を受賞しています。 …

『二百回忌』笙野頼子(著)第7回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第7回三島由紀夫賞受賞作品 『二百回忌』 笙野頼子(著) (『笙野頼子三冠小説集』河出文庫 に収録)     「私」の父方の本家で行われる二百回忌では、死者が生者に混じって法事に参加する。 百年に一度 …

『伯爵夫人』蓮實重彦(著)第29回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第29回三島由紀夫賞受賞作品 『伯爵夫人』 蓮實重彦(著) (新潮社)     帝大入試を間近に控えた旧制の高等学校の生徒である二郎は、ある夕刻、劇場街で見かけた「伯爵夫人」に声をかけられ、彼女に誘わ …

『私の恋人』上田岳弘(著)第28回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第28回三島由紀夫賞受賞作品 『私の恋人』 上田岳弘(著) (新潮社)    10万年という時空を超えて転生し、「恋人」を想い続ける、「私」。 一人目の「私」は、驚異的な知能で10万年後の未来まで想い描ける、ク …

『自分を好きになる方法』本谷有希子(著)第27回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第27回三島由紀夫賞受賞作品 『自分を好きになる方法』 本谷有希子(著) (講談社)       リンデという一人の女性の人生が、16歳、28歳、34歳、47歳、3歳、63歳、と、六つ時間で …

『阿修羅ガール』舞城王太郎(著)第16回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第16回三島由紀夫賞受賞作品 『阿修羅ガール』 舞城王太郎(著) (新潮文庫)       女子高生のアイコは、「減るもんじゃねーだろ」と言われ、好きでもない佐野とセックスをして、結果、自尊 …

『ユリイカ』青山真治(著)第14回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第14回三島由紀夫賞受賞作品 『ユリイカ』 青山真治(著) 角川書店     バスジャック事件で人質となり、生き残った被害者(運転手の沢井、乗客の兄妹直樹と梢)や、関わった刑事(松岡)らの、苦悩と再生 …

『ららら科學の子』矢作俊彦(著)第17回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想(※ネタバレあり)

第17回三島由紀夫賞受賞作品 『ららら科學の子』 矢作俊彦(著) (文藝春秋)     全共闘世代である「彼」は、学生運動のどさくさで、公安警察への殺人未遂という罪を犯してしまい、指名手配され、196 …

『にぎやかな湾に背負われた船』小野正嗣(著)三島賞受賞作品 読書感想

第15回三島由紀夫賞受賞作品 『にぎやかな湾に背負われた船』  小野正嗣(著) (朝日新聞社)     主人公(「わたし」)の父親が、「浦」(海辺の集落)の駐在だった時の話。 警察官である父の元には、 …

『六〇〇〇度の愛』鹿島田真希(著)第十八回三島由紀夫賞受賞作品 読書感想

第十八回三島由紀夫賞受賞作品 『六〇〇〇度の愛』   鹿島田真希(著)     製本所の工場長である夫と息子、三人で団地に暮らす「女」。「女」は、何不自由のない専業主婦だったが、ある日、団地の火災報知 …

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