芥川賞、群像、新潮、すばる、文藝、文學界等の新人賞受賞作の読書感想
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「ウィーン近郊」黒川創(著)読書感想

「ウィーン近郊」 黒川創(著) (『新潮』2020年10月号に掲載) ウィーンの自宅アパートで亡くなった兄の葬儀や遺品整理などのために日本からやってきた妹。そこで彼女が対面するのは、異国の地で長い歳月を送った兄の生きた現 …

『脱皮』小林エリカ(著) 読書感想

『脱皮』 小林エリカ(著)  (『群像』2020年6月号に掲載) その病気にかかると、少しずつ言葉をなくしていき、最終的には日常生活も出来なくなって、「虫」と罵られ、嫌悪される存在になってしまう。そういう病気が蔓延しはじ …

『滅私』羽田圭介(著)読書感想

『滅私』 羽田圭介(著) (『新潮』2020年9月号)   物を持たないシンプルな生活を良しとして、自らその生活を実践し、SNSなどで発信している男の物語。 「身軽生活」なるサイトを運営し、「MUJOU」なるオ …

『海がふくれて』高橋弘希(著) 読書感想

『海がふくれて』 高橋弘希(著) (『新潮』2020年8月号に掲載)   海辺の漁師町で生まれ育った17歳の少女。その瑞々しさが文面に溢れていて繊細。また、少女の視点を通して淡々と描かれる海辺やそこに暮らす人々 …

『いい子のあくび』高瀬隼子(著) 読書感想

『いい子のあくび』 高瀬隼子(著)   (『すばる』2020年5月号に掲載)   『犬のかたちをしているもの』で、すばる文学賞を受賞した高瀬隼子さんの、受賞後第一作目の作品です。 デビュー作もそうですが、物語に …

『ひゃーへーひゃーへーひゃらひゃーへー』篠原勝之(著) 読書感想

『ひゃーへーひゃーへーひゃらひゃーへー』 篠原勝之(著)  (『文學界』2020年8月号に掲載)   山奥の作業場で普段は一人暮らしをしている七十代の彫刻家の男が、脳梗塞になって入院することになる話。 実体験な …

『掌』西加奈子(著) 読書感想

『掌』 西加奈子(著)  (『すばる』2020年6月号に掲載)   語り手の「私」と、その叔母であるアズちゃんとの交流を描いた作品。 独身の中年女性であるアズちゃんは、女の子に人生を教えてくれる「ちょっと変わっ …

『かたわら』小山田浩子(著) 読書感想

『かたわら』 小山田浩子(著)  (『新潮』2020年7月号に掲載)   保育園に通う女の子の母親が語り手の小説。 昔飼っていた犬の記憶、子供の頃に殺した虫の記憶、平穏な日常。 全て、なんでもないことで、特にこ …

『リリアン』岸政彦(著) 読書感想

『リリアン』 岸政彦(著) (『新潮』2020年5月号に掲載)   音楽関係の仕事をしていて、それなりに(音楽で)飯が食えてる、でも夢は叶っているような叶っていないような、そんな中年の男が語り手の、大阪を舞台に …

『アンソーシャル ディスタンス』金原ひとみ(著) 読書感想

『アンソーシャル ディスタンス』 金原ひとみ(著)  (『新潮』2020年6月号に掲載)   自殺願望を抱えながら、コロナ禍で生きる男女の恋愛を描いた小説。 2人の「死にたさ」の中に、死に対する恐怖心のようなも …

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