気になる作品、著名人
『わがままロマンサー』鴻池留衣(著)読書感想
2020年12月16日 気になる作品、著名人読書感想
『わがままロマンサー』 鴻池留衣(著) (『文學界』2020年12月号に掲載) BL漫画家として活躍する妻と、小説家、そして1人の美青年が加わって展開される、奇妙な三角関係。 小説家のプロフィールは作者自身 …
『母影』尾崎世界観(著)読書感想
2020年12月13日 気になる作品、著名人読書感想
『母影』 (『新潮』2020年12月号に掲載) なんだかちょっと切ない感じのする、それでいて温かくもあり、ある意味頼もしい母娘の物語として読みました。小学生(恐らく低学年)の娘の語りで綴られています。 母親の職場と、親子 …
『月まで三キロ』伊与原新(著) 読書感想
2019年7月19日 気になる作品、著名人読書感想
『月まで三キロ』 伊与原新(著) (新潮社) 表題作の『月まで三キロ』を含め全6話からなる短篇集です。 『月まで三キロ』では、いきなり自殺を考えている男が主人公として登場します。正に死の淵のギリギリの場所に立っている男 …
『鳥公爵と梔子の午後』須賀ケイ(著) 読書感想
2019年6月15日 気になる作品、著名人読書感想
『鳥公爵と梔子の午後』 須賀ケイ(著) (『すばる』2019年5月号に掲載) 大学で言語学を教えている河合という准教授の視点から描かれています。 河合には光助という息子がいますが、妻との離婚後、事情があって育てること …
『犬も食わない』尾崎世界観(著)/千早茜 (著) 読書感想
2019年5月24日 気になる作品、著名人読書感想
『犬も食わない』 尾崎世界観(著) 千早茜(著) (新潮社) 30歳を目前にした福とその恋人大輔の何気ない日常を通して描かれる恋愛物語。 20代後半の男女の置かれている現実が、そもそも苦くて痛みを伴ったものであるというこ …
『夏物語』(前篇)川上未映子(著) 読書感想
2019年4月12日 気になる作品、著名人読書感想
『夏物語』(前篇) 川上未映子(著) (文藝春秋、『文學界』2019年3月号に掲載) 芥川賞受賞作である『乳と卵』。これを新たに加筆し、再構築したもの……と言ってよいのでしょう。 前篇は第一部と第二部から構 …
『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』J.D.サリンジャー(著)/金原瑞人(訳)読書感想
2019年4月3日 気になる作品、著名人海外文学読書感想
『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』 J.D.サリンジャー(著) 金原瑞人(訳) (新潮モダン・クラシックス) 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』で知られるサリンジャー。本書 …
『焰』星野智幸(著) 読書感想
2019年3月13日 気になる作品、著名人読書感想
『焰』 星野智幸(著) (新潮社) 本書は、9篇からなる短篇で主に形成されていますが、作品と作品を繋ぐように挟まれている文章があり、それが全体の大枠となって壮大な物語をなすという仕掛けになっています。 一 …
『アリス殺し』小林泰三(著)/東京創元社/ 読書感想
2019年1月21日 気になる作品、著名人読書感想
『アリス殺し』 小林泰三(著) (東京創元社) 『不思議の国のアリス』は、ちょっと奇妙な作品だ。子供用に書かれたお話であるにもかかわらず、長年にわたって多くの大人たちを魅了し続けている。不可解な魔力を持っ …
『献灯使』多和田葉子(著) 全米図書賞(翻訳文学部門)受賞作品 読書感想
2019年1月16日 気になる作品、著名人読書感想
全米図書賞(翻訳文学部門)受賞作品 『献灯使』 多和田葉子(著) (講談社) 全米図書賞というのは、アメリカで最も権威のある文学賞の一つで、多和田葉子さんが受賞された翻訳文学部門は、2018年に新設された …