群像新人文学賞
「憂鬱なハスビーン」朝比奈 あすか 著(第49回群像新人文学賞受賞作)読書感想
「憂鬱なハスビーン」 朝比奈 あすか 著 (第49回群像新人文学賞受賞作) (講談社文庫) 東大卒で有名企業に就職、というエリートコースの道を歩いていたはずの主人公「私」。 今は結婚 …
「無限のしもべ」木下古栗(著)(第49回群像新人文学賞受賞作)読書感想
「無限のしもべ」 木下古栗(著) (第49回群像新人文学賞受賞作) (群像2006年6月号掲載) 主人公「稔」は、脳裏に強烈な紫の光を感じて目覚める。 早く目覚めすぎ、せっかくの休日なのに、と思いながらも …
「だだだな町、ぐぐぐなおれ」広小路尚祈著(第50回群像新人文学賞 小説優秀作)読書感想
「だだだな町、ぐぐぐなおれ」 広小路尚祈著 (第50回群像新人文学賞 小説優秀作) (『群像』2007年6月号掲載) 退屈な田舎町(『だだだ』な感じ)に生まれ育ち、そのあまりにも平和で豊かで中途半端に恵ま …
「アサッテの人」諏訪哲史(著)(第50回群像新人文学賞・第137回芥川賞 受賞作)読書感想
「アサッテの人」 諏訪哲史(著) (第50回群像新人文学賞/ 第137回芥川賞 受賞作) 群像新人文学賞と芥川賞という大きな賞をデビュー作で同時受賞するというのは、村上龍以来の快挙で、普通の …
「後悔さきにたたず」野水陽介著(第53回群像新人文学賞受賞作)読書感想
「後悔さきにたたず」野水陽介著 (第53回群像新人文学賞受賞作) 一浪して大学に入り、三年時に留年したために25歳で大学を卒業しようとしている主人公のサクライは、大学生活のほとんどをコンビニの …
「架空列車」岡本 学 (著)(第55回群像新人文学賞受賞作)読書感想
「架空列車」 岡本 学( 著) (講談社) (第55回群像新人文学賞受賞作) 主人公は、コミュニケーション能力の欠落から、たった一度だけ就職した職場を止めることになり、その後一年ほど就職活動をしても職にあ …
「十七八より」乗代雄介(著)((第58回群像新人文学賞受賞作品)
「十七八より」 乗代雄介(著) (講談社) (第58回群像新人文学賞受賞作品) かつて十七、八歳だった自分を「あの少女」と呼び、あたかも他人事のようにして語り手が物語を紡ぐという小説です。選考 …
「吾輩ハ猫ニナル」横山悠太(著)(第57回群像新人文学賞受賞作)読書感想
吾輩ハ猫ニナル 横山 悠太 (著) /講談社出版 題名からして察せられるように、これは夏目漱石の有名な小説のパロディーであり、オマージュの込められた作品です。 『日本語を勉強する中国人の為の小説』という …
「美しい私の顔」中納直子著(第54回群像新人文学賞受賞作)読書感想
「美しい私の顔」 中納直子著 (『群像』2011年6月号掲載) 家具屋で働いている、ごく普通の若くて(おそらく可愛らしい外見の)女性が、仕事や職場の人間関係などの疲れから顔面神経麻痺に罹っ …
「鶏が鳴く」波多野 陸 (著)(第56回群像新人文学賞受賞)読書感想
『鶏が鳴く』 波多野 陸 (著) (第56回群像新人文学賞受賞作) 好き嫌いがはっきり分かれてしまう作品ではないでしょうか。ここでは好き嫌いは書くつもりはありません。ただ、感情移 …