『如何様』

高山羽根子(著)

(『小説トリッパー』2019年夏号)

 

戦後、復員兵として戻ってきたある男(画家)が、偽物ではないかという疑問を持たれ、その真相を調べてほしいと依頼された記者の視点から書かれています。

偽物であることを強く意識して書き連ねれば書き連ねるほどに、では本物であるということは果たしてどういうことなのだろう、と本物の方がその拠り所を失って危うくなっていくという怪しさがあります。

偽物と疑われた男が、実は戦前から戦中戦後に渡って贋作をつくり続けていたという所も、なかなか面白いな、と思いました。