キラキラ共和国

2018年本屋大賞ノミネート作品

『キラキラ共和国』

小川糸(著)

(幻冬舎)

 

 

2017年の本屋大賞で4位になり、NHKでドラマ化もされた『ツバキ文具店』の、続編です。

依頼主が書けない手紙を、代わりに書くという仕事(代書)を生業とする、ちょっと変わった文具店(ツバキ文具店)を、祖母である先代から引き継いだ、鳩子(ポッポちゃん)の物語、その後です。

当然、前作である『ツバキ文具店』に出てきた登場人物たちも多数、引き続き出演(?)してきます。

鳩子とモリカゲさん(ミツローさん)は結婚し、モリカゲさんの娘であり、二人のキューピットでもあるQPちゃんの三人は家族になります。

鳩子一人の物語というよりも、家族三人の成長物語といってもよい内容だったと思います。

今回も、様々な問題を抱えた代書の依頼が舞い込んできて、代書屋としての鳩子の奮闘ぶりもなかなか様になってきたかな、という感じでした。

見出しにもなっている「ヨモギ団子」「イタリアンジェラート」「むかごご飯」「蕗味噌」などやその他にも、食べ物、飲み物に関する描写が多いというのも、舞台になっている鎌倉の描写と同じくらい、読みどころだと思います。

鎌倉に一度も行ったことはないですが、ちょっとだけ住んでる気分で読みました。