文學界2018年1月号

《短篇》

『わたしのおばあちゃん』

青山七恵(著)

(『文學界』2018年1月号に掲載)

 

 

おばあちゃんと孫の、心温まる、そして少しだけ恐い、奇妙な思い出物語。

幻想と現実の繋ぎ目が分からないのですが、すくなくとも主人公の「わたし」にとっては、すべて現実なのでしょう。

世界でただ一人、トイレの中にまで付いて行きたくなるほどの愛情を覚える存在。そんな人がこの世界にいたという記憶を持つ「わたし」は、やはり幸せな「孫」なんだと思います。