受賞作　：毎年五月中旬ごろ発表

選考対象：前年の四月から三月までに発表された作品が

               選考の対象（小説、評論、詩歌、戯曲）。

選考委員：川上弘美　髙村薫　辻原登　平野啓一郎　町

　　　　　田康（2016年時点）


 正式名は、三島由紀夫賞です。新潮社が三島由紀夫と付き合いが深かったらしく、新潮文芸振興会が主催する賞となりました。ちなみに、この三島賞と、芥川賞と、前にあげた野間文芸新人賞で、純文学新人賞三冠といいます。 

 この三冠を取ったことがあるのは、笙野頼子さん、鹿島田真希さん、本谷有希子さんの３人だけです。2015年、又吉直樹氏の「火花」が候補にあがって、話題になりましたね。残念ながら「火花」は受賞を逃しましたが、そのあと芥川賞候補となり、受賞しました。
ちなみにこのときの候補に、芥川賞作家の滝口悠生さんも「愛と人生」もあがっていました。野間文芸新人賞をこの作品でとっていますから、やはり新人作家の登竜門と言えますね。


2015年、受賞したのは、上田岳弘さんの「私の恋人」でした。この方の「太陽」という作品を読んだことがありますが、私は難解すぎて投げ出してしまいました……（汗）

同賞の対象は、文学の前途を拓く新鋭の作品で、小説、評論、詩歌、戯曲です。芥川賞に比べ、現代的な作風の作品・作家が受賞しやすいと言われています。

選考方法は、これまた選考委員の合議によります。一番長い選考委員は、宮本輝先生で、２０年間務めていたそうです。